神奈川県立病院機構の医療安全の取組みについて
令和3年10月にこども医療センターで発生した医療死亡事故を契機に当機構が設置した外部調査委員会から調査結果報告書が令和6年2月29日に提出され、42項目の提言を受けました。
患者の皆様が安心できる病院群になっていくために、機構本部、各病院において、提言に応じて作成したアクションプランに基づき、医療安全の取組みを実行していきます。
令和6年度の取組み
- 医療安全推進規程の改正
医療事故等にかかるヒヤリ・ハット事例などの判断区分について、これまであった裁量の余地をなくし、迅速かつ統一的な判断により、客観的に事実に即した判断ができるように下記のとおり改正。
区分 内容 個別公表の対応 ヒヤリ
・ハット事例レベル0 エラーや医薬品・医療用具の不具合が見られたが、患者には実施されなかった。 - レベル1 患者への実害はなかった(何らかの影響を与えた可能性は否定できないものも含む)。 - レベル2 処置や治療は行わなかった(患者の観察の強化、バイタルサインの軽度変化、安全確認のための検査などの必要性は生じた)。 - レベル3 a 簡単な処置や治療を要した(消毒、湿布、皮膚の縫合、鎮痛剤の投与など)。 - アクシデント b 濃厚な処置や治療・検査を要した。 【公表に同意が得られた場合】
個別公表を実施することで、再発予防に寄与する対策等の推進につながると判断された事案について、患者又は家族と対象項目※について公表の可否、範囲及び表現等について確認し、個人の特定につながる可能性のある内容については十分な協議を行い、公表の範囲を決定する。
【公表に同意が得られなかった場合】
公表は実施しない。レベル4 提供した医療または管理に起因し(含む疑い)、患者の生活に影響する予期しなかった、若しくは予期していたものを上回る高度の後遺症が残る可能性が生じた場合。 【公表に同意が得られた場合】
患者又は家族と対象項目※について公表の可否、範囲及び表現等について確認し、個人の特定につながる可能性のある内容については十分な協議を行い、公表の範囲を決定する。
【公表に同意が得られなかった場合】
公表は実施しない。レベル5 提供した医療または管理に起因し(含む疑い)、予期せず患者が死亡した場合。 - 院内死亡事案発生時の基本フロー
医療事故と疑われる死亡事案が発生した場合に、初期対応やご家族対応が適切に行えるように、基本的な手順を示したフロー図を作成。
院内死亡事案発生時の基本フローチャート(PDF)